カウンター席のみの落ち着いた空間の店内、そして凛とした職人さんの所作に料理への期待が膨らみます。
たくさんの祝儀袋にお祝いの品々、京甲屋さんの人気の程が良~く伺えます。
スターターはもちろんビールですが生ビールはなく小瓶のみ、こちらは日本酒を楽しむのがお店のコンセプトだそうです。
お任せのコースもあるそうですが基本的にオーダーはアラカルト、ただどれもが驚くほどリーズナボーです。
こちらの料理長は京甲屋さんの板場で活躍されていた方、さり気なく前菜をどうぞとサーブされたのが玉手箱のような料理。
やられました(@_@) 京甲屋さんの八寸と言いこちらの前菜と言い懐石料理では前座の料理をメインに仕立て上げるサプライズ。
箱の中には色とりどりの小鉢が10個。
まずは魚の南蛮漬け。
きめ細やかなモズクは口にスルスル入っていきます。
正直南蛮漬けやモズク酢が苦手なんですが、龍さんのお酢は酸味が立たずまろやかなので美味しく頂けます。
ここでビールから待ちに待った日本酒にチェンジ、龍さんの日本酒リストには京甲屋の大将が厳選した日本酒が並びます。
その親方に日本酒を叩き込まれた料理長、好みを言って日本酒をお願いするのが無難です。
一杯目は静岡県の「正雪」、香りは控えめですがじんわりと旨さがやって来る辛口の純米酒です。
出汁で炊いた大根の磯部揚げ、大根に染みた出汁と海苔のハーモニーに思わず和食万歳ヽ(^o^)丿
焼いた貝柱にトマトとキュウリのゴマダレ、これも素材の味を邪魔しない程度に胡麻が効いています。
ホッとするワラビの煮物。
蕎麦割烹なのでこの蕎麦団子はマスト、揚げたての団子に甘めの田楽味噌がアクセントを添えています。
美味しい料理に日本酒はあっという間、二杯目は宮城県の「山和」。
飲み口は似ていますが正雪より香りが立っている特別純米です。
丁度飲みきりやすい量の日本酒、どれも一杯500円と料理同様リーズナボーです(@^^)/~~~
純米酒と相性の良い、初めから醤油で和えているイカの刺身。
視覚的にも美味しそうな白魚の土佐酢ジュレ掛け。
安定の味、壬生菜の和え物。
最後はエビの手毬寿司、早めにご飯ものをお腹に入れておくと悪酔いしないからこれは嬉しい配慮です。
これらの前菜はお店がある富小路(とみこうじ)にちなんだ名付けられた「十味(とみ)箱」、これだけでも十分満足できましたが胃袋が次の料理をせかしています。
次はアラカルトの世界へご案内します(^^)/