ここらで焼物が食べたくなってきました。
さわら杣庵焼きにまながつおの西京焼きと悩んでいると、料理長の「シマアジの杣庵焼きはいかがですか?」と一声。
白身の杣庵焼きと違い身はシッカリ締まっていて、かつ脂も程よくのったシマアジは初めての調理法でした。
焼物や揚げ物に合わせるのは岐阜県の「竹雀」、三年間熟成されたお酒は淡い琥珀色で見た目も風味も紹興酒に似ています。
揚げ物は春野菜の天ぷら、昔なら山菜はイノシシやシカが食べるものだと思っていましたがその美味しさが分かる年頃になりました(^^ゞ
こごみやぜんまいの苦みにタケノコの爽やかな香り、山の恵みをアテに飲む日本酒が五臓六腑に染み渡ります。
ここでガッツリ系の焼物「鴨ロース焼き」の登場、噛むとじんわり溢れ出る肉汁に粒マスタードが脂を中和させあっさりと頂けます。
強肴に合す地元京都の「白木久」、野生的な鴨肉に負けない力強さを持ち合わせる辛口純米です。
華麗な料理人の包丁さばきも料理の一つです(^-^)
箸休めはすぐき(蕪のお友達)を乳酸菌で発酵させた漬物、ほんのり酸味を感じつつも結局は日本酒を楽しむための逸品。
〆の前にもう一品リクエスト、出てきたのは生姜餡の効いた野菜の煮物。
胃に優しい料理ですが野菜一つ一つがシッカリ調理されているので、野菜それぞれ味の輪郭がシッカリしているシンプルながら手の込んだ一品です。
終盤は料理一品に対し日本酒一杯のペースでこれに合すのは愛知県の「義侠 はるか」、この日一番香りの立った純米酒です。
〆はお待ちかねのお蕎麦、注文したのはざる蕎麦とそばつゆを始めからぶっかけた越前蕎麦。
茹でたてで蕎麦の風味を感じながら一気に食べる、一人前50gと程よく量も質も〆に相応しいお蕎麦でした。
香りよいそば茶で龍さんでの食事は終了。
この日素晴らしい料理の数々を演出した料理長、目移りするメニューが多いので料理も日本酒も料理長にお任せが一番かも。
お昼から美味しい日本酒が飲めて割烹と同レベルの料理が気軽に、そしてリーズナボーに堪能できる富小路・蕎麦割烹「龍」さん。
こんなお店が十三にもあればな~と、京都人が羨ましくも思えた昼下がりでした(^.^)
★ 本日3月25日夜の部は貸切営業となりますので、通常営業は12時から17時迄です。
予めご了承ください。