だいぶタイムラグがありますが、請来軒は1月下旬にチョット遅めのお正月休みを頂きました。
当初の予定では五島列島を旅する予定でしたがまん防が長崎県も対象に入ったのであえなくキャンセル、4連休を家でダラダラ過ごす史上初のつまらない休みがスタート。
我らが阪急電車に乗って十三から遠路はるばる8分、降り立ったのは北摂の玄関口・豊中駅。
駅前商店街を歩きますが、実は3年前まで毎年3月にこの道を通りました。
親父が贔屓にしていた大相撲荒汐部屋の宿舎がこの辺り、残念ながら今は宿舎を堺市に移転しました。
駅から歩くこと7分、この日のランチは「ラ ターブル ド クラージュ (La Table de Courage)」さん。
お店は路面から下りたビルの半地下、約10年前まで定期的に訪問してましたが今日はそれ以来の訪問です。
ビストロ風の店内はテーブル席がメインで、カウンター席も若干ですがあります。
5200円(税込)のランチコースは、長崎産無農薬人参のスープからスタート。
お皿の縁に掛かっているのはマダガスカル産黒胡椒、味のアクセントとして添えられています。
スープに忍ばせているホタテのムースはバジルが効いて若干濃い目の味付け、それがホタテもとスープ両方の良さを引き出しています。
マダガスカル産黒コショウは意外に刺激控えめで香りは芳醇、人参の甘みと相まってスープ全体の味がビシッと締まります。
パンですくって最後の一滴まで美味しく頂きます🍞
魚料理は天然銀鱈ムニエル柚子ソース。
ホクホクな身に軽やかな脂とポワレされ香ばしさがプラスされた皮目、銀鱈の持つ素材の良さがバッチリ引き出されてます。
付け合わせの中でひと際異彩を放つ鮮やかな紫色の野菜、これはシャドークイーンでじゃがいもの一種です。
そこまで甘みは強くなく、味もジャガイモとサツマイモの中間みたい🍠
シャキシャキのロメインレタスにとろみのある米茄子とフワフワの銀鱈、味も食感も見事なまでに調和し素材の組み合わせの妙が楽しいお皿です🍆🐟
肉料理は牛ホホ肉のワインソース🐄
私も毎日ホホ肉(ツラミ)を仕込んでますがとにかく筋が幾重にも走る部位、それを時間をかけて煮込み柔らかい状態に。
ホホ肉自体はそこまで旨味は強くないですが独特の香り、それをコクのある赤ワインソースが消し去っています。
黄色に輝くこの野菜はアンデスポテトと言い限りなく原種に近いジャガイモ、ホクホクで甘みが強くお肉と合わせても決して風味は劣りません🍠
他にスナップエンドウ・ビーツ・芽キャベツ・ロマネスコと、脇役の野菜も個性的な物ばかり。
実はこの肉料理にはもう一種ソースがあり、それが珍しいキクイモのソース😲
土気を感じるソースがホホ肉の旨味を包み込んでいます。
デザートはラフランスのコンポート、白ブドウのジュレヨーグルトソース🍐
甘みと酸味とヨーグルトのコクが三位一体となり、その味はデザートというよりもはや立派な料理です。
コーヒーを楽しみながら、料理の余韻に浸る時間もコースの一部です☕
10数年ぶりにお邪魔しましたが繊細で素材の組み合わせが素晴らしいシェフの料理は健在、料理は正統派でも雰囲気はビストロのように気楽に楽しめる空間。
全てにおいて満足度が高い、豊中「ラ ターブル ド クラージュ (La Table de Courage)」さんでした。
GWも過ぎてご予約は激減でいつでもお席はご用意出来ますので、当日でも喉から手が出るくらいご予約お待ちしております🙂