東京滞在最後の夕食は東京駅八重洲口近くにある「八重洲 鮨 海味」さん、青山に本店があり現在都内で人気お寿司屋さんの職人を多く輩出している名店。
昔からグルメ番組で見ていて行きたいなと思っていたお店、念願叶っての訪問です。
凛とした空気が流れ目の前で見る職人の仕事、ライブ感あふれるカウンターこそがお寿司屋さんの醍醐味。
キリンじゃなく残念ですが、アサヒ熟撰生ビールで🍻
付き出しは貝柱と夏野菜。
少し酸味を効かせたずんだ豆のピューレでさっぱりと、ただ貝柱が人肌ぐらいの温かさならもっと良かったかも。
モチモチした食感の気仙沼産かつおは黄身ソースで。
黄身のコクと鰹の酒盗の塩気が絶妙、アクセントのエシャロットで風味もアップ。
大分県産すずきの昆布締めから握りがスタート、こちらのお寿司は仕事がされていて基本そのままで頂きます🍣
肉厚な福岡県産の白いか、添えた塩が甘みをより一層引き出しています。
上品な脂の静岡県産金目鯛は、これまた添えたトリュフ塩で芳醇なお味に。
日本酒は岐阜県は天領酒造さんの「特別純米 飛切り」、口に含むと旨味がいきなりピークを迎えますが余韻はサラッとしてまさに魚との相性は抜群🍶
夏を感じる淡路島産鱧ちり、鱧から取った出汁の風味がたまらない・・・
皮目を炙った五島列島産イサキ、皮目の脂が淡白な白身を引き立てます。
青魚らしからぬ脂を持ち合わせる、今や高級魚となった大分県産関アジ。
二週間寝かせたボストン沖一本釣りの中トロ、重厚感のある脂はさすが寿司屋の看板。
焼きナスを下に敷いたウナギの白焼き、ただこれも冷めていて身離れが悪く温かければもっと美味しかったのに・・・
握る前数分だけ漬けにする手法が多い中、しっかり漬けた赤身の漬け。
ねっとりとした身に爽やかな鉄分の香り、これこそ江戸前の仕事です。
旨味・甘み・香りが三位一体となったエビ、赤酢のシャリの酸味と相まって至極の一貫🦐
大粒のイクラを山盛り敷き詰めた冷製茶碗蒸し、イクラに目がいきがちですが繊細な出汁を感じる卵液が絶品。
これぞ江戸前握りの代表格穴子は煮ツメと塩の2パターンで、とろけそうな身に鮮烈な甘み。
一枚の海苔が出てきました。
そこに登場したのはマグロの中落ちを叩き、たくあんをからめたマグロのおはぎ。
変わり種トロタクは旨味もボリュームも規格外。
〆はお箸で持ったら崩れそうになる玉、中身はクリーミーで初体験のお味ですが苦いお茶と合わすと江戸前スイーツに🥚
焼いた骨から染み出る旨味と香り、このあら汁は絶品でした。
甘みの強いグレープとマスカットでコースは終了🍇
食べ終えて物足りないと感じたのは全てにおいて「温かみ」、ホールスタッフのサービスも全くで気付いた板前さんがお酒を注ぐ始末。
やはり店を広げることの弊害なのか、もし機会があれば本店で頂きたいと思います。