厳しい残暑の中こちらの涼しげなお皿は、渓流鮎のお造りと祖谷こんにゃくの薄造り。
それに合わせるのは地元三好の地にて1903年(明治36年)に創業した、三芳菊酒造が造る“三芳菊 限定酒”
酒米も他府県のそれを使用するなど革新的な蔵元、吉野川水系の仕込み水がコメの旨味とキレを体現しています🍶
お宿からのサービスですと供されたのはソバの実を塩茹でして、殻を剥き乾燥させたものを鶏肉やこんにゃく野菜と一緒に煮て食べる郷土料理「そば米雑炊」。
さいの目切りされた具材プチプチとした食感、滋味深い出汁とホッとする優しいお料理。
清らかな渓流の鮎は上品な香り🐟
手切りされた祖谷のこんにゃくはくどくなく食感は最高、土の香りを感じるまさに銘品です。
着席時からスタンバってた焼物が出来上がりました。
石 (いわ) 豆腐、玉こんにゃく、ほどいも (じゃがいも) を串に刺し少し甘めの自家製味噌だれをつけ、串を囲炉裏にたて焦げないように回しながら焼いて食べる郷土料理「でこまわし」。
焼けた味噌の香ばしさの後から溢れ出る素材の旨味、素朴ながら日本酒にびたっと合う逸品。
オイル煮・有馬煮・造りから最後は塩焼きの鮎、囲炉裏で焼かれこれ以上ない状態で頂きます。
鮮烈な香りにほろ苦いワタとクリスピーなかしら(頭部)、大ぶりながらも繊細なお味。
メインは谷藤ファームさんの和一(徳島県産黒毛和牛)と阿波尾鶏の陶板焼き。
全国でも数少ない繁殖から出荷までの一貫生産にこだわる谷藤ファームさん、吉野川の豊かな自然の恵みによって最高の品質に育てられた国産黒毛和牛が純粋黒毛和牛の<和一(わいち)> 。
一口食べて納得どころか「旨い」の一言、肉質・食感・香り・余韻と全てが正真正銘黒毛和牛のそれ。
請来軒似たタレでしたが、塩だけでも十分に旨味が楽しめます🐂
徳島ブランドの阿波尾鶏は身に弾力がありますが、噛めば旨味が口の中で爆発💣
ほろ酔いですがアテが素晴らしいので、相方に睨まれながらも私の好きな蔵元さん井川町の「芳水(いってみるかい)」。
程よい酸味が祖谷の素材を引き立てます。
秋を感じる松茸の茶碗蒸し🍄
留椀はそばの名産地祖谷地域を代表する郷土料理「祖谷そば」、つなぎの粉を入れずに作るために、通常のそばに比べて麺が太く切れやすいのが特徴。
つなぎが少ないためそば本来の甘味と風味が楽しめます。
シメはこしひかりと漬物三種盛り。
自家製パンナコッタでおもてなし会席は終了。
派手な食材はなくともそれ以上の満足感を感じた祖谷の郷土料理の数々、徳島県産の逸品を散りばめた素晴らしい夕食でした。
部屋に戻るとテレビではドリフの特集が、40年前は結構無茶してたんですね😅
懐かしいコントと素朴な料理に50年前の子供に戻った夜、今晩は無邪気な気分で寝れそうです💤